概要
OpenAIは2025年2月26日にProユーザーだけではなくPlusユーザーにもディープリサーチを提供しました。
しかし、Proユーザーであればo1Proでディープリサーチを使うことが推奨されていますが、Plusユーザーはo1で使えば良いのか、o3-miniシリーズで使えば良いのか、ChatGPT-4.5で使えば良いのか迷うところなのではないでしょうか?
今回はそんなPlusユーザーの迷いを断ち切るためにPlusユーザーのディープリサーチの推奨モデルの検証とその効果を見ていこうと思います。
またPlusユーザーがディープリサーチを使う上での推奨モデルに対する有効プロンプトも探ってみましょう。その際、最適なモデルに絞ってディープリサーチを使ってどのモデルがディープリサーチに向いているかを改めて検証してもらうことにします。
それぞれのモデルにDeepResarchの適性を問う
o3-miniの場合
まずはo3-miniにディープリサーチの適性を確認してみましょう。
Prompt:
PlusユーザーにDeepResarchが使えるようになったのですが、
推奨はo1Proで使うことがわかるのですが、Plusユーザーはo1Proが使えないので、
どのモデルでDeepResarchを使うことが望ましいでしょうか?
それぞれのモデルでDeepResearchを使うという前提で説明してください。
Answer:
o3miniの場合、Plusユーザーの場合はo1Proにアクセスできないため、代替として最新のo3シリーズが有力な選択肢となるそうです。o3-miniモデルの場合は手軽に情報収集したい場合に向いているが、複雑なタスクではやや劣るため、複雑な問題や精度の高い分析が必要な場合はo3-mini-highモデルを使うというような内容です。
モデル名 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
o3-mini | 高速な応答とコスト効率に優れ、日常的なリサーチタスクに適したモデル。 | 普段使いで十分な性能を持ち、Deep Research機能で効率的な情報収集と整理が可能。 | o1Proほどの深い推論力は期待しづらいため、極めて複雑なタスクでは精度面でやや劣る。 |
o3-mini-high | o3-miniに比べ、より高度な推論や深い分析が求められるタスクに対応できる設計。 | 複雑な問題や精度の高い分析が必要な場合に、より良い結果が得られる可能性が高い。 | 応答速度がやや遅くなる場合があり、コストやリソース面でのトレードオフが生じる可能性がある。 |
ここでほとんどの人は疑問を投げかけるのではないでしょうか?
つまり、「Proユーザーの場合o1Proが使えるのでo1Proモデルが推奨と理解できますが、Plusユーザーの場合はo1Proが使えないのでo1モデルが最適解なのでは??」という答えになりそうです。
しかし、o3-miniモデルの場合はo3シリーズが有力な選択肢であると言い切っているのです。これは「o3-miniモデルが主観に陥っているからでは?」と疑問の声が出そうですので、o1モデルにもこれと同じプロンプトで確認を取ってみることにします。
o1モデルの場合
それではo1モデルにも確認を取ってみましょう。
Prompt_1:
PlusユーザーにDeepResarchが使えるようになったのですが、
推奨はo1Proで使うことがわかるのですが、
Plusユーザーはo1Proが使えないので、
どのモデルでDeepResarchを使うことが望ましいでしょうか?
それぞれのモデルでDeepResearchを使うという前提で説明してください。
Answer:
このプロンプトの場合、o1モデルでは少し違った回答が返ってきたので、次はより具体的なモデルを指定したプロンプトを入力してみます。
Prompt_2:
ChatGPT内のモデルで特に、
o3-mini、o3-mini-high、o1、ChatGPT-4.5に言及した意味合いで、
DeepResarchを使うことが望ましいかどうかを確認し説明してみてください。
Answer:
以下はo1モデルによって得られた、各モデルの概要・特徴、DeepResearchとの相性、および結論をまとめたものです。
モデル名 | 概要・特徴 | DeepResearchとの相性 | 結論 | 評価 |
---|---|---|---|---|
o3-mini | 小規模・軽量で高速動作する一方、複雑な構文理解や深い推論、大量情報の処理には限界がある。 | ライトなリサーチや要点抽出には十分ですが、深い考察や複雑なタスクでは推論力が不足しDeepResearchの効果が十分発揮できない。 | 大規模リサーチには非推奨。スピード重視の軽量リサーチなら検討の余地あり。 | △ |
o3-mini-high | o3-miniの高性能版と推察されるが、依然コンパクトなためトップクラスの性能には至らない可能性がある。 | 中規模のリサーチに適し、o3-miniより推論力とコンテキスト保持が向上しているが、大規模文献調査や非常に複雑な論点整理では上位モデルに劣るため、一定の深掘りが可能です。 | 小〜中規模の文書要約・調査には十分。大規模リサーチや高度な分析には、より上位モデルの利用が望ましい。 | ◯ |
o1 | このモデルは、ChatGPTシリーズの旧世代または基本ベースラインに近く、GPT-3.5程度またはそれ以下で、実装によって性能にばらつきがある可能性があります。 | ある程度の推論は可能で、中規模までのリサーチでは成果が得られるが、真に複雑な推論や膨大な文書処理には限界がある。 | 単発の調査や中規模の検証には使用可能。深掘りが必要なトピックや学術研究レベルでは上位モデルに劣る。 | ◯ |
ChatGPT-4.5 | GPT-4とGPT-5の中間、またはGPT-4を高度化したモデルと推察され、GPT-4相当以上の推論力、深い文脈理解、長文コンテキスト処理能力に優れると想定されます。 | 高度な推論力と大規模コンテキスト対応により、DeepResearchと非常に相性が良く、膨大なテキスト解析や高度な論理展開が求められる作業に適しています。 | DeepResearchを最大限に活かしたい場合に最適。コストや利用制限が許容できるなら、深い研究開発や大規模レポート作成に向いている。 | ◎ |
o1モデルではChatGPT-4.5モデルが最適モデルとして挙げられました。私はてっきり、o1モデルもo1モデルを推奨すると考えていましたので意外だと感じてしまいました。
o3-mini-highの場合
o3-miniではo3シリーズが推奨されていましたが、その際にo3-mini-highには確認を取っていませんでしたので、次はo3-mini-highで確認してみましょう。
Prompt_2:
先ほどと同様にプロンプトに具体性がない場合は得たい回答が得られませんでしたので、以下のプロンプトを入力します。
ChatGPT内のモデルで特に、
o3-mini、o3-mini-high、o1、ChatGPT-4.5に言及した意味合いで、
DeepResarchを使うことが望ましいかどうかを確認し説明してみてください。
Answer:
意外ですが、o3-miniの回答とは違ったo1に近い回答が返ってきましたね。
モデル名 | メリット | デメリット | 結論 | 評価 |
---|---|---|---|---|
o3-mini | 軽量で応答が高速。シンプルな情報収集や短いテキストの解析に適している。 | 複雑な推論や大規模な文脈を扱うタスクには性能が不足する可能性が高い。 | DeepResearchのような高度な解析には不向き。 | × |
o3-mini-high | o3-miniよりは性能が向上しており、多少の複雑なタスクにも対応可能。 | 軽量設計が前提なため、膨大な情報解析や高度な推論には限界が残る。 | 基本的なリサーチタスクなら利用可能だが、深い解析には十分でない可能性がある。 | △ |
o1 | 重量級モデルに近い性能を持ち、一定の文脈理解と推論能力を有する。DeepResearchに必要な基本性能は備えている。 | 最新世代のモデルに比べると、処理能力や精度面で劣る場合がある。 | ChatGPT-4.5が利用できない場合の代替としては十分だが、最高精度を求める場合には物足りなさが出る可能性がある。 | ◯ |
ChatGPT-4.5 | 高度な推論能力、広いコンテキストウィンドウ、複雑な文脈理解に優れており、膨大なデータの整理や精度の高い解析に最適。 | 計算資源の消費が大きく、応答速度やコスト面での考慮が必要な場合もある。 | DeepResearchの実行に最も望ましいモデル。 | ◎ |
o3-mini-highはo3-miniと違ってo1モデルに近い回答が返ってきました。やはり、o3-miniの回答は主観的だったということになるのでしょうか?疑問が残りますが、続けて確認を取っていきます。
ChatGPT-4.5の場合
それでは次はo1モデルとo3-mini-high推奨の本名であるChatGPT-4.5を使って検証してみましょう。
Prompt_1:
ChatGPT内のモデルで特に、
o3-mini、o3-mini-high、o1、ChatGPT-4.5に言及した意味合いで、
どのモデルでDeepResarchを使うことが望ましいかどうかを確認し説明してみてください。
回答:
ChatGPT-4.5の回答の場合は、OpenAIの「Deep Research」はo3シリーズの推論モデルをモデルとして開発されているため、o3miniモデル及び、o3-mini-highモデルが推奨という回答が返ってきました。o1モデルに至っては以前の推論モデルであるため次点であり、ChatGPT-4.5は推論プロセスに至ってはo3シリーズよりも強化されていないようです。
つまりPlusユーザーに至っては、o3miniシリーズがディープリサーチを使う上で最適なモデルということになりました。
DeepResarchを使ってモデル検証を行ってみる
先ほどのディープリサーチを使用する際に用いる最適なモデルとして、それぞれのモデルに対して検証をした結果、o3シリーズがPlusユーザーにとって最も、ディープリサーチを使う上で最適なモデルであるということが分かりました。
更に念のためにもう一度全てのモデルに確認を取ってみることにした結果が以下になります。
確認の際のプロンプト:
o3mini :o3miniシリーズ推奨
o3-mini-high:ChatGPT-4.5推奨
o1 :ChatGPT-4.5推奨
ChatGPT-4.5:o3miniシリーズ推奨
上の4つのモデルに聞いたところこのような回答が得られましたので、
どのモデルの意見が本当であるのかをもう一度よく検証してみてください。
それぞれのモデルでもう一度検証を行いましたが、その際もo3-mini-highとChatGPT-4.5が最適な答えであるという答えが得られました。以下はこのプロンプト結果ですのでもしよければ確認してみてください。
次はこの二つのモデルに対してディープリサーチを使うにおいての最適なプロンプト手法も探りたいので、まずはディープリサーチに対して有効なプロンプトをそれぞれのモデルを使って探ってみることにしましょう。
DeepResarch活用の際の有効なプロンプトを探ってみよう
それでは先ほどの回答で得られた二つのモデルに対して、ディープリサーチを使うにおいての最適な有効プロンプトをそれぞれのモデルに考えてもらうことにします。
Prompt:
次はo3-mini-high、ChatGPT-4.5でDeepResarchを使う際の最適なプロンプトを探ってみましょう。
以下のプロンプトをo3-mini-high、ChatGPT-4.5のそれぞれのモデルに対して、
DeepResarchを使う上での最適なプロンプトに改良してみてください。
『ChatGPT内のモデルで特にo3-mini、o3-mini-high、o1、ChatGPT-4.5に言及した意味合いで、
どのモデルでDeepResarchを使うことが望ましいかどうかを確認し、説明してみてください。』
回答:
それぞれのモデルに上記のプロンプトを投げかけた結果、今回はo3-mini-highの回答が一番目的に合っているような回答であると感じましたので、o3-mini-highで得られたディープリサーチ用のプロンプトを選択したいと思います。
以下は先ほどのプロンプトをo3-mini-highで使って得られた回答です。
【o3-mini-high 用プロンプト】
【o3-mini-high DeepResearch 用プロンプト】
あなたはo3-mini-highモデルとして、DeepResearchタスクに取り組む役割を担っています。
以下の情報に基づき、o3-mini、o3-mini-high、o1、ChatGPT-4.5の、
各モデルの性能・特徴を評価し、どのモデルがDeepResearchに最も適しているか、
その理由を詳細に説明してください。特に以下の観点を考慮してください:
- 計算リソースと応答速度のバランス
- 文脈理解と推論精度
- 実用性とコストパフォーマンス
あなたの回答では、自身のモデル特性と比較対象モデルの長所・短所を論理的に示し、
DeepResearchのタスクにおける最適な選択を明確に導いてください。
【ChatGPT-4.5 用プロンプト】
【ChatGPT-4.5 DeepResearch 用プロンプト】
あなたは最先端のChatGPT-4.5モデルです。
DeepResearchタスクにおいて、o3-mini、o3-mini-high、o1、そしてChatGPT-4.5各モデルの特徴と、
性能を総合的に評価し、どのモデルが最も適しているかを分析してください。
評価に際しては、以下のポイントを重視してください:
- 高度な文脈理解と推論能力
- 大規模な情報処理とデータ解析能力
- 各モデルのメリット・デメリット(計算リソース、応答速度、コストなど)
これらの観点を踏まえて、最も適切なモデル選択の根拠を詳細かつ論理的に示し、
DeepResearchタスクにおける理想的なアプローチを提案してください。
o3-mini-highでDeepResarchを使った場合の回答
それでは早速、先ほどのプロンプトを使って検証を行ってみましょう。
先ほど得られたプロンプトではディープリサーチに対して具体性が欠けていたようなので、更にプロンプトを追加します。
Add_prompt:
ChatGPTのProユーザーに至ってはDeepResarchを使う上でo1Proモデルが推奨されていますが、
Plusユーザーに至ってはどのモデルが推奨されているのかが今ひとつわかりません。
このモデルを使ってDeepResarchを使う上で、
o3-mini、o3-mini-high、o1、ChatGPT-4.5のどのモデルがDeepResarchを行う上で、
最適なモデルであるかを説明してください。
Answer:
o3-mini-highモデルを使ってディープリサーチによって各モデルのディープリサーチへの適性の詳細が書かれています。やはりo1Proを除外したPlusユーザーの場合はo3-mini-highが有力のようです。
ChatGPT-4.5でDeepResarchを使った場合の回答
次はChatGPT-4.5で検証を行ってみましょう。
ChatGPT-4.5に関しては上のプロンプトを入力すると下記のような返答が返ってきましたので、更にプロンプトを考える必要があります。
Reply:
このプロンプトをさらに最適化するために、
特定の業界やユースケース(例:科学研究、ビジネス分析、プログラミングなど)を、
想定して改良を加えることを考えています。
どの分野や用途に焦点を当てたプロンプトを希望されますか?
また、比較の際に特に重要視したい追加の指標(例:倫理的配慮、カスタマイズ性など)
があれば教えてください。
私は金融工学のプログラミングの分野でディープリサーチを使ってみたいと漠然と考えていたので、下記のプロンプトを入力します。前回のブログでo3シリーズとo1に対して金融市場分析の検証をしてもらいましたので更にその内容を深めてみるきっかけになれば良いと考えています。
Add_Prompt:
金融工学の分析に対するプログラミングの分野でお願いします。
特に機械学習やディープラーニングを活かしたプロンプトを希望します。
Answer:
回答は英語で返ってきましたので、翻訳してもらいましょう。文章はさほど長くありませんので要約は省いています。
ChatGPT-4.5の回答もo3-mini-highと同様でo3-mini-highがディープリサーチを使う上での最適モデルであることが分かりました。
次は追加のプロンプトで入力した金融工学の分析に対するモデルの選択と有効なプロンプトの一例です。
金融工学分析に対する最適なモデル:o3-mini-highとその理由
項目 | 説明 |
---|---|
複雑なタスク対応力 | ディープラーニングや強化学習を活用した金融分析(リスクモデル、アルゴリズムトレードなど)に適合。 |
推論能力 | 論理的かつ段階的な推論能力が優れており、高度なアルゴリズム設計や最適化タスクに対応可能。 |
高速かつ費用対効果 | ChatGPT-4.5よりも安価で高速に動作するため、コスト効率と実務適性が高い。 |
このような理由から、金融工学分野の精密な数学的分析とプログラミングが求められるタスクには、o3-mini-high が最適といえます。
金融工学の機械学習・ディープラーニング向けの最適なDeepResearch用プロンプトの設計方法
o3-mini-highの性能を活用して、金融工学分野での機械学習タスク(例:リスク管理、ポートフォリオ最適化、高頻度トレードなど)に最適なDeepResearchプロンプトを作成する際のポイントは以下のとおりです。
金融工学分野向けDeepResearchプロンプト作成時に押さえるべきポイント
ポイント | 詳細 |
---|---|
① 役割と文脈の明確化 | – モデルに専門家としての役割を与える – 例:「あなたは金融工学における機械学習応用の専門家です。」 |
② 論理的かつ体系的な分析の促進 | – 構造化されたステップバイステップの解説を求める – 明確な比較対象を指定し、伝統的手法との違いを説明させる |
③ 根拠と具体例の提示 | – 学術研究や実務的事例の引用を促す – 例:「2020年のIEEE論文に基づき」などの具体的な根拠を明記する |
④ 詳細かつ実用的な情報構造の要求 | – 「導入」「伝統的手法 vs 機械学習手法」「ケーススタディ」「結論」など、明確な節立てを指定する |
これらのポイントをプロンプトに盛り込むことで、モデルは金融工学における機械学習タスクの解析や比較、具体的根拠に基づいた詳細なレポートを生成することが可能となります。
最適なDeepResearch用プロンプトの具体例(金融工学・機械学習活用)
以下のプロンプトは、o3-mini-highのDeepResearch能力を最大限に活かすための設計例です。
Prompt:
「あなたは金融工学と機械学習に精通した専門家です。
『ポートフォリオ最適化』におけるディープラーニング(特に強化学習やLSTM)活用について
徹底的な分析を行ってください。
具体的には以下を含めて説明してください」:
従来のポートフォリオ理論(マルコビッツの平均分散モデル)の限界
深層強化学習やLSTMベースの予測モデルがポートフォリオ構築にどのように寄与するか
伝統的手法との比較(メリット・デメリット)
AIをポートフォリオ管理に適用した具体的な学術事例や実務事例を引用
AI導入に伴う現実的な利点と課題(過学習やデータ不足など)
回答の構造は明確に設定するようにしてください(例:イントロダクション、従来手法 vs. MLアプローチ、ケーススタディ、結論)
結論
今回のPlusユーザーに対するディープリサーチのモデル適正についての検証ですが、結論として『o3-mini-high』がそれぞれのモデルの中でもディープリサーチの能力を一番引き出すことができるモデルであることが分かりました。
私の予想ではo1モデルだと思っていたのですが、ディープリサーチはo3モデルを元に生まれているという経緯から、o3-mini-highが最適なモデルであるという納得できる答えに至ることができました。
結論として、o3-miniモデルは現在OpenAIで最もコストの低いモデルであり、ディープリサーチとの相性も良いことから、OpenAIのChatGPT Plusユーザーにとってo3-mini-highモデルは最も推奨できる最適モデルであると言うことができるでしょう。
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